2011年11月19日
シルヴィ・ギエム いわき市で復興支援公演

バレエに興味がある人なら誰もが知っている天才バレエダンサー、シルヴィ・ギエムが東日本大震災復興支援のため、岩手県盛岡市の特別公演のあと、福島県いわき市のいわき文化芸術交流館アリオスで、去る11月1日に 『 ボレロ 』 を上演しました。彼女はバレエ界のトップアーティストですが、
今回は全てノーギャラで出演しました。
シルヴィ・ギエムは1965年にパリで生まれ、パリ・オペラ座バレエ学校を卒業後、1981年にパリ・オペラ座バレエ団に入団しました。柔軟な肢体、弓のようなアーチを描く足の甲を持ち、200度近く開く開脚やジャンプに特徴があるそうです。100年に1人の逸材と称され、数々の賞を受賞したのち、1984年12月に初主演 『 白鳥の湖 』 を演じた直後、当時の芸術監督から最高峰であるエトワールに任命されました。その後はめまぐるしいスケジュールをこなしていたそうですが、外部からのオファーがあっても受けることが許されない契約と束縛に不満が募り、1988年に電撃退団したそうです。
フランスでは「国家的損失」とまで言われたそうです。その後イギリスに渡り、ロイヤルバレエ団のゲストプリンシパルとして活躍しました。親日家としても知られ、来日回数は数十回に上るとの事。
彼女は歯に衣着せぬもの言いでも知られ、無駄で不自然な演技を排除し、過度に飾られた衣装を嫌い、個性がはっきりした人のようです。
私と妹は二度ギエムの公演を観に行ったのですが、一度は焼津市民文化会館に来た時で、『 Luna 』 という演目を観ました。その名のとおり、暗い舞台にギエムの肢体が白く月のように浮かび上がる静かな踊りでした。
公演を観終わった後、焼津駅のホームで電車を待っていると、目と鼻の先にひとり佇むすらっとした髪の長い女性が…。
ギエムだっ!!(@_@;) 妹はおそるおそる近づいて、あのう、サインしてもらってもいいですか?
と言うと、ギエムはにっこり笑って公演のパンフレットにサインしてくれました。
妹はペンを渡す手が震えたそうです。(^_^)
二度目に彼女を観たのが静岡市民文化会館で行われた 『 ボレロ 』 です。
作曲家ラヴェルのボレロの音楽に乗せて、真っ暗な舞台の中央に備え付けられた赤い円卓の上でギエムが踊ります。衣装は至ってシンプル。ずっと繰り返しの単調なメロディが最終盤に盛り上がりを見せ、最後に積み木がガラガラと崩れるように終わります。
生で観るとそのエネルギーに圧倒されます。本当にすごいです!!
バレエと言うと敷居が高く感じるかも知れませんが、皆さんどうぞ一度でいいからお金を貯めて一流の芸術に触れてみて下さい。脳の閉じられていた部分がパッーと開きますよ♪ (^_^)
今回、彼女が日本のみんなのために残してくれた言葉です。
「『ボレロ』は過去の思い出と共にあり、心を奮い立たせる強いエネルギーを与えてくれる作品。
だから過去の絆を大切にしながら未来へ前進しなければならない今、『ボレロ』を踊るのは
とても重要だと思う」
下に貼ったのが 『 ボレロ 』です。 音が大変聞き苦しくて残念ですが…。
その下のがギエムの公式H.P.です。
http://www.sylvieguillem.com/sylvie/central ギエムH.P.
上の絵は abc のシリーズ h の humpty dumpty です♪