2013年03月17日
脂肪の分子構造
現代の製油法のお話の前に脂肪の構造の説明をします。
脂肪には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があると話しましたが、それはこういう事です。
下の3っつの分子構造を見てください。一番上のが飽和脂肪酸、下のふたつが不飽和脂肪酸です。
図のように炭素(C)が長く連なりそこに水素(H)がくっ付いて鎖のような構造をしています。

飽和脂肪酸が全ての炭素に水素がくっついて“飽和”した状態であるのに対し、不飽和脂肪酸は
炭素の鎖のどこかが水素と結ばれておらず“不飽和”の箇所があります。
リノール酸がオメガー6と呼ばれるのは左端から数えて6番目の炭素から水素の不飽和な箇所が
始まっているからで、オメガー3は3番目から不飽和の箇所が始まっているのでそう呼ばれています。
飽和脂肪酸も不飽和脂肪酸も人間の体内で作る事が出来ますが、下の2種類の不飽和脂肪酸は
体内で作れず、食べ物から摂るしかありません。しかも体に欠かす事の出来ない脂肪なので、
必須脂肪酸と呼ばれています。ほとんどの人はオメガ-6については紅花油、ごま油、カノーラ油、
大豆油などから十分に摂っていますが、オメガー3については欠乏しがちだそうです。
なぜなら本当の意味でオメガー3を大量に含む油は、亜麻仁油やイワシ、マグロ、マス、サバ、
サケなど、ある種の魚だけだからだそうです。そして心臓病、ガン、免疫機能の不全、その他
多くの現代病の主要原因がオメガー3の欠乏にあるという事が徐々に証明されてきているそうです。
では次回に製油法についてのお話をするとします。
大好きな白木蓮があちこちで見られて嬉しいです。
この花にとても色気を感じるのは私だけでしょうか?下のは紫木蓮(^_^)